モーム


所有するグラン・クリュ、プルミエ・クリュ、ヴィラージュそれにACブルゴーニュまで、区画は全てジュヴレ=シャンベルタンのエリア内という、ジュヴレに特化したドメーヌ。また歴史も古く、フラッグシップのマジ=シャンベルタンは1800年代の終わりからの所有。現在はドメーヌの名声を高めた父ベルナール――ディジョン大学の生化学の教授も務めた――も引退し、息子のベルトランが日々精力的にワインづくりに取り組んでいる。
ヴァンダンジュ・ヴェールトで収量を抑えながらトリをしっかりと付し、健全なぶどう果を収穫するが、フェノール類が熟し、糖と酸のバランスのよい状態を見極め、以前に較べ早めの時期におこなうようになった。つくりでもピジャージュの回数を減らすなど、それまでよりタンニンなどの抽出は控えめとなっている。樽もアリエ、ヴォージュに加え、近年ではトロンセー産も用いるようになり、新樽の割合もジュヴレのアン・パリュで10パーセント、グラン・クリュでも25パーセントと、ベルナールの頃より割合を低く抑えていて、ベルトランに代わってからより繊細さの感じられるつくりに変化している。
最低でも10年以上の熟成を必要としたベルナールの時代に較べ、近年では長期熟成タイプでありながら、プルミエ・クリュ、ACジュヴレなどは若くても愉しめる――とはいえ抜栓してすぐにグラスへ、ではなく、事前にデカンタージュをするか、前日の抜栓を強くお勧めしたい――ワインに仕上がっていて、リリースして間もない時期でも十分美味。
フラッグシップのマジ=シャンベルタンはマジ・バの区画の70年近い樹齢のぶどうから生み出される。これぞグラン・クリュという深みを湛え、風味、味わいともに満足感も十分なもの。凝縮感に富み、アフターも長く、ともかくヴァン・ド・ガルドであるこの赤、ヴィンテージにもよるが、理想としては四半世紀はどうしてもほしいところ。また同じグラン・クリュであるシャルムは、マジに較べるとその名のとおり若干優しさを感じさせてくれる。
常にグラン・クリュ並みに仕上がるラヴォー・サン=ジャックは色合いも濃く、ジュヴレで最上のプルミエ・クリュというテロワールが十二分に堪能できる。同じくぺリエールとシェルボドからなるプルミエ・クリュはマジの下部に位置し、樹齢も80年に達する超ヴィエーユ・ヴィーニュから生まれる1本。
リュー=ディを明記しているアン・パリュは、ただのヴィラージュとは異なる。区画は、ACジュヴレの大半を占める国道74号線の東の平地部分ではなく、その南と西はそれぞれぺリエールとコルボーという評価の高いプルミエ・クリュに接していて、広さ1.4ヘクタールのちょうど半分をドメーヌが所有し、ヴィラージュといえどもほとんどプルミエ並みの酒質のワインを生んでいる。加えて樹齢も平均で50年前後というヴィエーユ・ヴィーニュ。ともかくどれをとっても、ジュヴレというアペラシオンのテロワール、またそれぞれの異なりがよく味わえる仕上がりとなっている。
なお、モームでは2003年ヴィンテージからネゴスもののリリースも開始した。銘柄はジュヴレ=シャンベルタンのみだが、次年度にはニュイ=サン=ジョルジュも予定されている。

以上輸入元資料より抜粋


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ジュベレ・シャンベルタン アン・パリュ[2004]

アン・パリュはACジュヴレの中でもぺリエールとコルボーという評価の高いプルミエ・クリュに接している広さ1.4ヘクタール区画。このちょうど半分をモームが所有し、ヴィラージュといえどもほとんどプルミエ並みの酒質のワインを生んでいます。加えて樹齢も平均で50年前後というヴィエーユ・ヴィーニュ。
―以下リアルワインガイド17号より抜粋―
マジ・シャンの斜め向かいに位置するお得な村名畑。濃くしっかりとしたストラクチャーを持ちます。甘草がたっぷりと効いた果実香には、とてもジュヴレらしい個性がはっきりと感じられます。タッチも豊かで厚みが充分にあります。フィニッシュにタンニンが多いので熟成が必要ですが、5千円台でポテンシャルを充分に感じさせる貴重なクラシック・ジュヴレ。コストパフォーマンスは随一。(今飲んで90 ポテンシャル91)
750ml   税込5250円

生産地:フランス、ブルゴーニュ地方
味のタイプ : 赤・フルボディ
アルコール度:%
ブドウ品種 :ピノノワール100%
平均樹齢 :50年
平均年間生産量 :