イレンカ


「イレンカ」とは、アイヌ語で理想・希望の意、そして2012年北海道にてスタートした私どものワイン醸造用葡萄畑の名前です。私どもが最初に行ったのは、1ヘクタール程の休耕地に、3,800本のピノノワールの苗を植樹することでした。
ワイン造りは、はじめに葡萄ありき。
その葡萄に私どもが唯一選んだのが 《ピノノワール》。ブルゴーニュ原産の、この黒に近い青紫の果皮をもつ葡萄から醸されるワインは、えも言われぬ香りと深淵なる味わいで、古よりワインラヴァーの心を虜にしてきました。と同時に、わずかな気候、土壌、醸造の違いで香味が微妙に変化する、気難しくも多様性に富む特徴ゆえに、個性的ワイン造りを目指す生産者のチャレンジ精神を掻き立ててもきた品種です。
自らの手で健全で美しい葡萄を育て、理想のピノノワールワインを造ることができたら。そんな大いなる希望を叶えるべく、周囲の方々のご協力のもと、植え付けた苗たちと共に自らも栽培者として、醸造者として成長していけたらという思いで、イレンカの歩みは始まりました。

イレンカの畑は、北海道岩見沢市(北緯43度)、美しい丘陵地帯が広がる栗沢町上幌地区にあります。2012年、1.3haの休耕地に苗を植付けるところから畑をスタート。緩やかな南向き斜面に、株間1m×畝間2mの植栽間隔で南北方向に58列、その後の補植または新たな植付けを経て現在は樹齢3〜5年の約4,000本が生育しています。
土壌は、畑の部分により多少の差異はあるものの、基本的には粘土質・弱酸性土壌。植付時に土壌改良を目的として石灰と堆肥を散布し、草生栽培を行っています。栽培は、”リュット・レゾネ“=化学肥料や除草剤は一切使用せず、できる限り有機農法の実践を試みていますが、葡萄が若木の現段階では、病気対策等どうしても必要な場合、畑の生態系を考慮しつつ、環境への負担の少ない農薬を最低限散布せざる得ないと考えています。

ワインの仕込みは、「10Rワイナリー」の設備を使わせていただき、必要に応じて同ワイナリーからのアドバイスとサポートを受けられるという恵まれた環境で、基本的には私たち自身で行っております。
イレンカが目指すのは、「スローフード」と考えを同じくする”スロー・ワイン“。まずは、できる限りサステナブルな栽培で健全で良質な葡萄を収穫すること。そしてその葡萄からのワインは、”造る“というより、私どもが日本のピノノワール銘醸地としてポテンシャルを感じている空知地方のテロワールが、格別なワインとなって表現されるよう、自然と共存し、その流れに身をゆだねて余分な手を加えず、ただ細心の注意をはらって”守り育てる“ものだと考えます。その先にこそ、皆様に「理屈抜きに美味しい!」と愉しんでいただけるワインがあると信じるからです。

以上生産者資料より抜粋


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ピノ・ノワール[2015]


―以下生産者資料より抜粋―
2015年は、4月初めに岩見沢としては早めの雪解けを迎え、葡萄の萌芽も比較的早めでした。しかし6、7月の天候不順(多雨、低温)により開花時期が遅れ、灰色かび病による結実不良が少なからず生じました。また成熟期から収穫期にかけての断続的な雨が、葡萄の熟度や病果の発生に影響し、イレンカには厳しい初ヴィンテージとなりました。それでも、できる限り健全に熟した葡萄を収穫すべく、畑での選果作業を2 週間以上念入りに行い、10 月19 日に966Kg を収穫。収穫時糖度は20~22 度。初めてご紹介するイレンカのワインは、アルコール度数が低め (11.1%)でライトボディながら、冷涼気候のピノノワールならではの爽やかな酸と赤系果実の風味がチャーミングかつ旨みと複雑さも感じられ、イレンカが目指す 「エレガントで滋味深く、和食に合わせやすい繊細な味わい」に近づけたのでは!と思っております。

750ml   完売

生産地:日本、北海道、岩見沢市
味のタイプ :赤・ライトボディ
アルコール度:11,1%
ブドウ品種 :ピノ・ノワール100%
平均樹齢 :3〜5年
平均年間生産量 :757本